生活保護費っていったい幾ら貰えるの?って話は、やはり皆さん興味あるところではないでしょうか。
今回は実際に私がもらっている金額をご紹介するとともに、給料の額面で見ていると見落としがちな『可処分所得』についてお話ししたいと思います。
さらにその視点から毎月支払いでギリギリの生活VS生活保護ではどっちがいいの?って話も自分の体験から比較してみたいと思います。
生活再建のひとつの選択肢として生活保護利用への理解を持つことで、無駄に人生追い詰まることがない余裕になれば幸いです。
とくに借金で毎月ギリギリの生活を送って苦しんでいる人は、ぜひ参考にして人生再建の手段を増やしてみてください。
🔳毎月ギリギリの生活VS生活保護はどっちがいいの?
それなりの給料をもらいつつも支払いでギリギリの生活を送るのと、限られた額とはいえ生活保護を受給するのって、いったいどっちの方が良いのでしょうか。
結論からいえば、単身者で身軽な人なんかは若いうちに生活保護受けて、さっさと債務処理に集中した方が良いのではないかと。(※債務整理ではなく、この手法はもはや"処理")
これはあくまでも"支払いが手取りを超えてしまった"ときの話ですが、そうなると無理に支払うより生活保護を受給して立て直した方が良いと思います。
生活保護費で暮らしていけるのか?というのは世帯状況などにより異なるため一概にはいえませんが、毎月のようにさまざまな支払いに追われ、働いていても貰える給料が右から左という人も少なくないでしょう。
とはいえ、そんな環境ではゆっくりと生活を見直したり、債務整理について調べたり専門家に相談する余裕もなかなか持てないものです。
また、いざとなったときも目先の収入のせいで希望する債務整理法が実現できなかった、というケースも少なくありません。
それでも生活保護費ってすごく少ないって聞くし、働いてた方がまだマシな気がしますよね。
そんな疑問に応えるべく、まずは生活保護で実際どれだけ貰えるのか、気になる詳細をお伝えしていきましょう。
🔳これがリアルな生活保護受給額
まず、生活保護でもらえる受給額は地域により異なりますが、私の場合は71,000円くらいです。これは家賃は除く生活費になります。
(※家賃も地域や世帯により25,000〜50,000円くらい別で出るのですが、あくまで賃料のみで共益費などは含まれないことには注意が必要です。
これは借りてるお部屋の賃料同額になるので、今回のお話では少し頭の中から離しておきましょう。)
さてこの71,000円という金額、聞けば確かに『少なぇな』って思われるかもしれません。こんなんじゃ生活できないからやっぱ保護受けるのも考えものよね…って感じる人も少なくないでしょう。しかし、実はコレかなりの金額とも言えるんですよね。
ここからはそんな保護費の真相について、詳しくお話ししていきたいと思います。
ここからが本題です。まず、生活保護の受給額は確かに多くはありません。しかし、そのほとんどが『可処分所得』であることを忘れてはならないのです。
まずは生活保護で免除になるものをみていきましょう。
⚫︎生活保護で免除になるもの
主にこの3点は給料明細でも手取りを大きく削る要素となっていませんか?フリーランスの方でもかなりの負担となってるはずです。
さらにここから家賃を始めとした支払いを済ませ、残りで生活費を捻出する…というのが一般的な流れでしょう。
あらゆる費用を差し引いたあとの自由に使えるお金のことを『可処分所得』と言いますが、皆さんは今毎月どれだけの可処分所得が残っていますか?
生活保護を受けると貰える額面は70,000円とかなり少なく見えますが、光熱費や通信費除けばすべて可処分所得です。
言えば現実には家賃や税金などの支払いがないため+6〜10万円もらっているのと同じなんですよね。
つまり給料の額面が15〜20万円くらいという人ならば、ほぼ生活保護受給者と変わらない生活をしているとも言えます。(※あくまで経済的な視点)
母子家庭の方は母子手当や児童手当なんかもこれに加わるのかな?そうなるとお子さんと過ごせる時間も増えますよね。
もっと言えば医療費もかからないので、もし何か通院されている人がいれば、この点も踏まえるとさらに見方は変わるのではないでしょうか。
⚫︎私の過去事例で比較すると
私なんか結婚当時はブラック企業勤めで『ほぼ24時間勤務、手取り15万、国保』という環境で、生まれたばかりの長男含め家族3人だったので、あの頃に比べると生活保護の方が裕福だったことになりますね笑。
嫁さんの前年の年収も上乗せされて国保だけで月50,000円近く払ってました。そうしないと赤ちゃん医療使えなくなると思ってたので。無知の罪ですね。
幸い独身時に競売で落とした中古マンションに住んでたので家賃こそなかったものの、ファミリー向けのため毎月の共益費が20,000円くらいかかってました。
食費は月に15,000円(3人)、紙おむつなんかとても買えなくて、長男は布おむつで育てているような状況です。嫁がパートにでても保育園代でアシが出る始末ですが、それでもいざというときに定員で入れないと困るので、慣れさせるためにも生まれてすぐから預けていたり。クッソ貧乏でした。
とりあえず米食えればいい、みたいな日の丸弁当みたいなん毎日持っていって、昼になると毎日のように店屋物頼んでる独身の後輩達を羨ましく感じたこともありましたね。
ただこのときもきちんと調べていれば、何かしら他の対策はあったはずです。もちろんさまざまな補助については役所から案内されることはないので、自力で調べて申請するしかありません。ですが当時の私には、そんな調べる暇すらなかったのです。
あの頃の私のように現実を調べる暇もなく、周りから端的に聞いたイメージだけで無理を続けてる人は、今もたくさん居るのではないでしょうか。
🔳借金を払いながら生きるということ
さて一般の方は今も借金の支払いに頭を抱えつつも、それでも日々仕事を頑張っておられることでしょう。
それも非常に大事なことですし、できるならそのまま完遂して自信をつけてもらいたいものです。
しかし、この先何年も今の生活を続けることを思うと、果たして何人の人がそれを叶えられるのでしょうか。
1〜2年頑張ったけど利息ばかりでほとんど元金が減らず、結局は借金返済を挫折してしまうことは珍しくありません。
そこから仕方なく債務整理を始めたとしても、さらに5年の人生を捨てることになったりする人も少なくないのでは?
そのときのあなたは幾つでしょう?そしてそれを済ませてから『喪が明ける(信用情報がキレイになる)』日はいつになるのでしょう?
逆に早めに生活保護を受けて法テラス経由で債務整理するとすれば、最短では半年〜1年ほどで自己破産を済ませられます。
いえばその後すぐや遅くとも2年後程度には社会復帰している可能性が高いのです。
また、再び借金をするために信用情報を大切にする考えというのは、実は自分の人生を大きく無駄に消費しているだけかもしれないのです。
この話はまた別な機会で詳しくやりますが、それは『また未来に借金する(増やす)ため』の努力でしかないのです。
大切なのは『2度と借りない生活を目指す』ことであり、そのための習慣や環境をつくるために生活保護制度を活用するのはいかがでしょう。
🔳戦略的な生活保護受給で人生を反転させる
逆転ではなく反転、というところに注意が必要です。生活保護は当然ながら人生1発逆転の手段ではありません。
あくまでもこれまでの悪い流れを反転させるための"踊り場"に使える制度なのです。
これまで立ち止まることさえ許されなかった多忙な日々で、知らぬ間に降り階段を駆け降りていることに気付ける踊り場。望めばまた上り階段に振り返ることができる場所です。
具体的には借金問題にはとくに効果的で、若いほど有利であることは間違いないでしょう。
もちろん私のような中年の方々でも、目的を持って気持ちを途切れさせないなら充分な可能性を秘めています。
1番ダメなのは生活保護を受けて悲観的になることや、先の目標を忘れて堕落してしまうことです。
獲物を狙うスナイパーのように、その一瞬のために準備する期間として利用できるかどうか。それに尽きます。
ではどのように有利かということについて、ここからカンタンにみていきましょう。
まず生活保護受給者になると、法テラスの利用がより敷居が低くなります。もちろん費用もかかりません。
⚫︎たとえば普通に自己破産しようと思えば概算40〜60万必要です。しかし、生活保護受給者であるうちはこの費用は国が支払ってくれます。
(※途中で受給資格を失うと支払い義務が発生します。)
⚫︎また、この法テラス利用の条件面でも無駄な審査や調査がないので、ほぼ初回の面談で二言返事で受任されます。
(※国選ガチャというのは確かにありますが、国相手の取りっぱぐれのない仕事というのもあり、基本喜んで受けてくれます。)
⚫︎破産財団による財産調査なども、すでに生活保護受給者(なんにもない人)なんで、中途半端に持つ一般の人よりスムーズに進行します。
この点からも高額な費用が得られる破産手続きを進める弁護士も多く、こっちとしても願ったり叶ったりな状態です。
⚫︎受任後から結審までの期間も保護費で生活できるので不安はありません。もちろん無駄遣いしなければ、の話。働きながら手続きの進行を気にしてモヤモヤする必要もなく、ただ大人しく待ってればイイだけです。
次の仕事なにしよっかなーとか、この資格の勉強しとこうかなとか、そんなことをゆっくり考えられる時間になるでしょう。
ほかにもさまざまなメリットはあると思いますが、裁判自体はおおよそ1年くらいかかるため、その間だけでも逃避先にしておくのはおすすめです。
(※弁護士への支払い期間によっては支払い完結するまで保護受けるか、社会復帰して自力で支払うかは残額で決めれば良いかと。)
とまぁこんな感じで、毎月最低限を返済し続けるよりも短期で再起しやすいという理由については、なんとなくわかってもらえたのでは無いでしょうか?
🔳戦略的な生活保護受給で借金精算!
なるまでは私も分からないことだらけで不安だった生活保護ですが、勢いでなってからはいろいろなことにチャレンジしてます。
ふっきれて怖いものがなくなるというのもひとつのメリットかもしれませんね笑
くだらない体裁も捨ててしまうと、包み隠さずありのままの話もできて、弁護士との話だって無駄がなくなる。
さらにこのような内容の記事だって書けたりして、そんな駄文でも誰かの救いになるのかも知れない。
なにより部屋にセルフ軟禁だった日々に比べるとなんと自由なことか!弱った足腰鍛え直すことにさえ楽しみが持てるようになりました。
お金は人生を豊かにするためのツールでしかなく、人の生死を決めるものではありません。
また、数字の世界の失敗はいつでも数字でリベンジできるのです。昔と違い、あらゆるシステムが短期で億万長者を生む時代なので、焦る必要はありません。
ただ備えよ。その一瞬のために備えよ。というだけであり、再び敗者復活戦のリングに立つための準備だけは欠かしてはならないのです。
そのひとつが生活保護というシステムであり、ここでできることをフル活用することは、福祉だけでなく節約や自制も含めて、新たな人生に大きく影響する一歩となるでしょう。